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帰国外国人の滞納が増加

日本で働いた後に出国した外国人が納めるべき住民税の2024年度分の滞納額割合が18.6%だったことが、総務省が出国者の徴収漏れを調査して分かりました。

滞納額割合は、日本人を含む出国者全体で見ると4.6%にとどまり、外国人の徴収漏れが目立ちました。

 納税しないまま帰国すると徴収できない事態になり、前年の所得に基づき6月から徴収する制度の周知が不十分で、帰国後に強制徴収する仕組みがないことが背景にあり、対策が求められます。

 昨年の国会でこの問題が指摘されたことを受け、総務省が全国の自治体を調べ、約1100が回答しました。

総務省は詳細を公表していませんが、関係者によると、回答の集計で24年度の納めるべき住民税が総額約5兆8196億円なのに対し、滞納額は約442億円で、日本人を含む出国者全体では約234億円に対し滞納約11億円で、そのうち外国人の出国者は約52億円に対し滞納約10億円でした。

@2026

入管が他省庁と立ち入り調査始める

出入国在留管理庁は、外国人の不法就労の摘発を強化するため、今秋から他省庁と合同で立ち入り調査を行う方針を固めました。

現在は通報などで不法就労の疑いが判明した場合のみ調査を実施していますが、所管する省庁による調査に入管庁の職員も同行します。

まず国土交通省と10月にも解体業者を対象に行う予定です。

 

近年、建物などの解体業や、車を解体・保管する「ヤード」と呼ばれる作業場が、外国人の不法就労の温床となっているとの指摘があり、解体業は国交省、ヤードは環境省などが所管しており、それぞれ自治体と連携し、事業上の不正行為がないかどうかを調べるため、定期的に立ち入り調査を実施しています。

 

しかし、国交省や自治体の職員には、現場に外国人がいても、在留カードを提示させる権限はなく、在留資格や在留期間を確認することができませんでした。

在留外国人は在留カードを常時携帯し、入管庁の職員や警察官らから求められれば、提示することが義務づけられています。

国交省が10月にも実施する調査には入管庁の職員も参加し、その場で在留カードの確認を行います。

在留資格を持たない外国人が就労していた場合は、入管庁への出頭を要請し、その後、業者への本格的な調査を行う予定です。

今後、環境省とも合同でヤードへの立ち入り調査を行う方向で協議を進めています。

@2026

特定技能の日本語試験確認する

日本語試験の合格証明書の偽造対策として、出入国在留管理庁は今年1月から、在留資格

「特定技能」の申請者全員の合格状況を日本語試験の運営団体に照会する運用を始めまし

た。 

「特定技能」には、主に技能実習生として約3年間の実務経験を重ね、試験なしで取得する

「技能実習ルート」と、日常会話程度の日本語能力の試験と、就業分野の技能に関する試験

の両方に合格する「試験ルート」があり、制度が創設された2019年は「技能実習ルート」

が9割超を占めていましたが、高い給与などを求めて3年間を待たずに特定技能への移行

を目指す「試験ルート」が年々増加しました。

その結果、19年は在留者数が115人(取得者全体の7%)だけでしたが、24年には1

0万人を超え、25年は18万2248人(同47%)に達しています。 

入管は年間数万件以上の申請を審査しており、「試験ルート」での申請の場合は、入管は日

本語試験の合格証や勤務予定の企業との雇用契約書などの提出を受け、資格を許可するか

どうかを判断しています。

 

入管ではこれまで、職員や試験運営団体の負担などを考慮して、申請者が本当に試験に合格

しているかどうかの運営団体への確認は全件ではなく、必要に応じて一部で実施してきま

した。

しかし、昨年、大阪府警が偽造した日本語試験の合格証で特定技能を取得していたベトナム

人らを摘発。入管が偽造を見抜けなかったことが明らかになりました。 

これを受け、出入国在留管理庁は今年1月、申請者全員の合格状況を尋ねる運用に切り替え、

1月以降は偽造された合格証を提出してきたケースが複数件あり、申請を許可しませんで

した。

同庁は、合格証を偽造と確認した場合は、必要に応じて警察に通報するとしています。

@2026

中国が日本人向けビザ値上げ

在日中国大使館は9月11日、中国に入国する日本人に対するビザ(査証)発給手数料を引

き上げると発表しました。 

中国政府からみると、「相互主義に基づく対応」としており、日本政府が7月に発給手数料

を引き上げたことへの対抗措置とみられます。 

新たな手数料は14日から適用される。1度に限って入国が認められる「シングルビザ」の場合、現行の2250円から7倍以上の1万6750円になります。 

現在、観光や商用で訪中する日本人のビザが免除されており、短期的な影響は限定的とみら

れますが、12月31日までの免除措置が延長されない場合、影響が出そうです。

日本政府は日本入国にビザが必要な国々を対象に、7月から「シングルビザ」については3

000円から5倍の1万5000円とした。2025年の査証発給統計によると、発給数全

体のうち73%が中国人向けでした。

@2026

「外国人は生活保護法の受給権は無い」と最高裁判断

外国人であることを理由に生活保護申請を却下したのは違法だとして、慢性腎不全で療養中のガーナ国籍の男性(36)が千葉市に生活保護の適用を求めた訴訟で、最高裁第2小法廷は2026年9月9日付で男性側の上告を棄却する決定を出した。

保護対象を国民と定めた生活保護法の規定を「合憲」と判断し、男性側を敗訴とした1、2審判決が確定した。 

裁判官4人のうち3人が賛成した。決定は「上告理由に当たらない」とだけ述べ、憲法判断

には踏み込まなかった。

検察官出身の三浦守裁判長は「生活保護法が療養中の外国人を支給対象から除外している部分は違憲で無効」とする反対意見を述べた。

国民の生存権を保障した憲法25条に基づき生活保護法は対象を国民と明記。最高裁は2014年に「外国人は生活保護法に基づく受給権を有しない」との判断を示している。 

一方で、事実上の保護を行う行政措置として、適法に日本に滞在する永住者や定住者、その配偶者、在日韓国人などの特別永住者、難民については人道上の観点から支給されている。24年度の月平均では、外国人が世帯主の受給は4万7332世帯だった 

男性は19年に重度の腎不全を患い在留資格が療養目的の「特定活動」になった。就労が認められないため生活保護を申請したが、市は「国民に当たらない」と却下した。1審・千葉地裁判決(24年1月)は「外国人を保護対象に含めるかどうかは立法府の裁量の範囲内」として、生活保護法を合憲と判断。男性の在留資格は行政措置の対象外だとして訴えを退けた。2審・東京高裁判決(24年8月)もこれを支持した。 

三浦裁判長は反対意見で、「就労できない療養外国人が日本で最低限度の生活を維持できない場合、生存に対する危険を免れることは困難だ」と指摘。療養目的の外国人は生活保護の対象に含まれるとし、2審判決を破棄して審理を差し戻すべきだとした。

@2026

入管がサイバーパトロールを強化

出入国在留管理庁は5月22日、不法残留・不法就労外国人の摘発強化に向け、SNS上の投稿を収集・分析するサイバーパトロールを強化する方針を明らかにしました。 

監視強化に乗り出した背景には、日本で暮らす外国人にとって、SNSが母国語で同胞と直接やり取りできるコミュニケーションツールになっているだけでなく、一部の不法残留者を結び付け、不法就労や闇バイトなど犯罪行為の温床となっている現状があります。

 

「ボドイ」とは、ベトナム語で「兵士」や「部隊」を意味するこの言葉は、日本に住むベトナム人らの間で、不法残留者や、そのコミュニティーを指す隠語として使われており、ベトナム戦争で北ベトナム兵士が米国軍を相手にゲリラ戦を展開したことになぞらえたもので、SNS上で日本に住むベトナム人がつながり、いわゆる「闇バイト」を含む仕事の紹介や、偽造身分証の売買を行っているとされます。

今年3月には、不法滞在のベトナム人らを金属研磨工場に派遣して働かせていたとして、静岡県の人材派遣会社が警視庁に摘発された。ベトナム人らは、技能実習生として来日していたが、賃金の低さなどを理由に実習先から逃走しました。

そして、仕事探しで頼ったのが、ベトナム国内でも利用者の多いSNS「フェイスブック」でした。

人材派遣会社は、人手不足に悩んでいた工場にベトナム人らを送り込み、派遣料を得ていました。

工場側も在留資格の確認をしておらず、SNSを入り口に、不法就労のスキームが構築されていた可能性があります。

こうした構図は、ベトナム人に限ったことではなく、日本を訪れたさまざまな国の外国人が、SNSを滞在中の同胞とのコミュニケーションツールとして利されており、偽造在留カードに関する情報を、外国語でやり取りする投稿も確認されています。 

入管庁はSNSを重要な情報源と位置づけており、分析を行う専門部署の新設を目指しており、運用に当たっては、膨大な外国語の投稿から、不法就労に関連するキーワードを検知したり、出身国ごとのSNS使用の傾向を見極めたりする必要があり、入管の担当者は「不法滞在・不法就労の端緒を抽出するようなツールを導入していきたい」としています。

@2026

退去手続き中の外国人情報を市町村に通知

日本で暮らす強制退去手続き中の外国人について、出入国在留管理庁が居住する全市町村に対し、住所などの情報提供を始めました。

従来は本人の同意がある場合などに限られており、自治体が居住を把握できず、行方不明となる例も出ていた問題があり、今後は市町村と連携し、目が届きやすい体制を整える狙いがあります。

出入国管理・難民認定法では、不法残留や在留資格外の活動をすると、強制退去の対象となりますが、すぐに強制送還されるわけではなく、審査や出国手続き、難民申請などの間は、国内に滞在できます。

施設に収容される以外にも、病気などで配慮が必要な人が対象となります。

「仮放免」や、知人など監督者がいることを条件に施設外での生活を認める「監理措置」の制度で、地域で暮らすことが可能です。

入管庁はこれまで対象者について、本人の同意を得た上で、居住する市町村に個人情報を提供していました。

市町村側から照会があった場合は同意がなくても通知する制度はありましたが、利用はごくわずかでした。

しかし、強制退去命令が出ると住民票を失うため、提供に同意しない場合、市町村が居住を把握できず、義務教育や予防接種などの住民サービスも提供しづらくなっていました。

2026年7月からは、強制退去手続き中の外国人が新たに居住する全自治体に対し、氏名、住所、国籍、生年月日などの個人情報をプッシュ型で毎月、通知する取り組みを始めました。

更新に漏れがないよう、毎年6月時点で各自治体に住む強制退去手続き中の外国人全員の情報も一覧で通知します。

 入管庁によると、2025年に強制退去命令が出た外国人は7722人。25年末時点で仮放免は2429人、監理措置は1546人に上ります。

逃亡や逃亡の恐れがあるなどとし、25年に仮放免が取り消されたのは133人、監理措置が取り消されたのは60人でした。

@2026

トランプ政権 アメリカの永住権申請は自国でさせる方針

 

トランプ政権は5月22日、留学や商用など非移民ビザ所有者が米国永住権(グリーンカード)を申請する場合、原則として母国の米大使館などで行うことを義務付ける新たな指針を発表しました。

これは政権による厳格な移民政策の一環で、米国内での在留資格変更を認めてきた長年の慣行からの転換となります。 

米メディアによると米政府は毎年100万件以上の永住権を発行しており、半数以上が米国滞在中に申請しています。 

新指針に伴い申請者は母国にいったん戻る必要があり、米国で申請中の数十万人に影響が出る可能性があります。

@2026

永住許可の厳格化

政府が外国人の永住許可要件を厳格化し、年収が日本人世帯の平均を上回ることや、年金の受給見込み額が厚生年金に30年加入していた水準に達していることを原則方針と追加することを固めました。

10月1日付でガイドラインを改定し、来年4月の申請分から原則適用する予定です。

 

現在のガイドラインは、永住許可の要件を

(1)素行が善良、(2)独立の生計を営める、  (3)日本の国益に合う、といった抽象的な表現だったため、申請する外国人本人も自身の該当性が分かりませんでした。

 

新しいガイドラインは、年収に関しては原則、日本人世帯の平均を上回っており、その年収で将

来受給できる年金額が厚生年金に30年加入していた水準に達していることを要件とします。

不足する場合は、補充できる預貯金などがあれば、(2)を満たすと評価します。

(3)については新たな基準も設け、日本で自立(自活)できる日本語能力や、日本の制度・ルールについての理解度も審査に追加されます。

 

 出入国在留管理庁によると、「永住者」は昨年末(2025年)時点で約94万7千人います。

@2026

2028年に電子認証システム導入へ

出入国在留管理庁によると、日本国内にいる不法滞在の外国人は2025年1月現在約7万5000人で、その多くは短期滞在資格で入国した後のオーバーステイとみられています。 

彼らの多くは日本で不法就労しており、犯罪組織や地下経済ネットワークへの流入も指摘されています。 

これまでの日本の入国管理は、外国人が日本の空港に到着した後に、入国審査官が一人ずつ対面でチェックを行う「オン・アライバル方式」と呼ばれる到着後審査が基本でした。

しかし、年間4000万人規模に迫る渡航者を空港のカウンターだけで完璧にスクリーニングすることは容易ではありません。 

入国者1人に対する審査の時間は限られており、不審な人物を水際で見抜くのは困難になる一方、成田や関西、羽田といった主要空港では、審査を待つ善良な観光客が長い列を作り、入国審査の終了までに長時間待たされることも珍しくなくなっていました。 

政府は当初、この課題を解決するための電子渡航認証システムについて、2030年頃の導入を想定して長期的な計画を立てていました。 

しかし、ポストコロナにおけるインバウンドの回復スピードが政府の予測を遥かに超えたこと、そして国内の治安維持の観点から一刻の猶予もないと判断されたことから、方針を劇的に転換します。

 計画を大幅に前倒しし、2026年3月の入管法改正案の閣議決定へと一気に漕ぎ着けたのです。

そして政府は、遅くとも2028年度中の運用開始を目指し、JESTAのシステム開発と法整備を急ピッチで進めています。

 現在、多くの訪日外国人が利用している「Visit Japan Web」などは、空港到着後の税関申告や書類記入をウェブで済ませておくための、いわば「手続きの効率化ツール」に過ぎません。

 これに対し、JESTAは「事前審査システム」になります。

 JESTAが始まると、ビザ免除国から日本へ向かうすべての渡航者は、出発前にスマートフォンやパソコンを使って専用サイトにアクセスし、氏名やパスポート情報、滞在予定先をはじめ、過去の犯罪歴や不法滞在の有無などをオンラインで申請しなければならなくなります。

その際、数千円程度の手数料支払いも義務付けられます。

 出入国在留管理庁は、送られてきたデータを国際的なブラックリストや過去のデータと瞬時に照合し、問題がないと判断されれば数分から数時間で「認証」を与えます。

 もし、この時点で「リスクあり」と判定されると、認証は拒否され、その人物は日本へ向かう飛行機に乗ることすらできません。 

2026年3月にできた法改正案では、航空会社など民間事業者への「厳格な義務化」も盛り込まれました。

新制度では、航空会社は乗客の情報を日本政府のシステムとリアルタイムで連動させることが義務付けられます。 

そして、政府から「この旅客にはJESTAの認証がない」と通知された場合、その乗客を搭乗させてはならないという「運送禁止義務」を負うことになります。

つまり、問題のある人物を「日本の土を踏ませる前に、現地の空港でシャットアウトする」仕組みが、JESTAの核心です。 

これまでは、日本に到着した後に「入国不適格」として強制送還や一時収容を行うために、政府はコストや労力を使っていました。

それを未然に防ぐことができるようになるのです。 

一方、ルールを守ってやってくる一般の観光客にとっても恩恵があります。出発前に厳しい身元チェックが終わっているため、日本の空港に到着した後は、顔認証技術を活用した「ウォーク・スルー」型の自動ゲートを通るだけで、大行列に悩まされることなく、スピーディーに入国できるようになります。

利便性を極限まで高めつつ、セキュリティも同時に強化するという一挙両得のシステムと言えます。

ビザ免除であっても出発前にオンラインで事前認証を取らせるという仕組みは、世界では「国境管理のグローバルスタンダード」となっています。

最も歴史が古いのは、JESTAのモデルとなっている米国の「ESTA」です。2001年9月に同時多発テロという惨劇を経験したことから、米国は国境のセキュリティ強化を誓い、2009年にESTAを本格スタートさせました。

ESTAは21ドルの手数料で2年間有効ですが、過去にイランや北朝鮮といった特定の国への渡航歴があると申請を拒否され、通常のビザ取得を求められるなど、非常に厳しい運用で知られています。

また、オーストラリアはさらに早く、1996年に世界に先駆けて電子認証システム「ETA」を導入しました。 

同国はもともと「入国者全員にビザを求める」という厳格な制度を維持しており、それをデジタル技術で簡素化しようという発想だったのです。現在は20豪ドルで1年間有効という形で運用されています。

韓国は、1万ウォンで3年間有効の「K-ETA」を2021年から本格運用しています。

このほか、欧州連合(EU)では、「ETIAS(エティアス)」という電子渡航認証制度が2026年後半から始まる予定。7ユーロで3年間有効です。 

また、EUを離脱した英国は2025年から入国者に「ETA」を義務付けました。

英国の制度では、EUのような年齢による免除がなく、乳幼児から高齢者まで全員一律で取得を義務付けられています。各国の制度がそれぞれに若干の差異を持っているのは、地政学的リスクや国益、歴史的背景に応じて制度を設計した結果と言われています。 

このように主要国が軒並み「国境のデジタル武装」を進めるなか、日本だけが出発前の電子スクリーニング制度を持たない状態になっていたのです。その意味でも日本のJESTA導入は、国際社会の安全基準に足並みを揃えるための必然の選択だったと言えるでしょう。 

2028年度中に本格運用が始まるJESTAですが、出入国に関する課題や論点はまだ山積しています。

1つは、システムの安定性とサイバーセキュリティへの対策です。世界には何千万人という渡航者がおり、そして多数の航空会社が運行を続けています。

JESTAはそんな人々や航空会社が24時間・365日、リアルタイムでアクセスする巨大な国家システムですが、万が一、システム障害が起きれば、世界中で「日本行きの飛行機が飛べない」という大混乱を引き起こしかねません。

高度なサイバー攻撃対策や、大量の個人情報の厳重な保護が不可欠です。

2つ目は、旅行者を狙うサイバー犯罪への対策です。米国のESTAでも長年大きな問題となっていますが、インターネットの検索広告などを悪用し、公式サイトにそっくりな「偽の代行申請サイト」を作って、通常の何倍もの法外な手数料をだまし取ったり、クレジットカード情報を盗んだりする悪質な事例が、JESTAでも横行する恐れがありますが、その対策も必須です。

@2026

在留カードとマイナンバーが一本化

出入国在留管理庁は、日本に在留する外国人の利便性向上と行政の効率化を目的として、在留カードまたは特別永住者証明書とマイナンバーカードを一体化した「特定在留カード」および「特定特別永住者証明書」の運用を2026年6月14日より開始すると発表しました。 

申請受け付けは、7月15日から全国の地方出入国在留管理局などで順次開始される見通しです。

 対象となるのは、住民基本台帳に記録されている中長期在留者および特別永住者です。

 

これまで、在留外国人がマイナンバーカードを保有している場合、在留期間の更新等に伴って出入国在留管理局と市区町村の窓口で別々に手続きを行う必要があり、複雑な事務処理が避けられませんでした。 

しかし、今回の改正法適用に伴い、出入国在留管理局で在留手続きを行うと同時に特定在留カードを申請すれば、最新情報がマイナンバーカード機能にも反映されるため、市区町村での事後手続きが不要となります。 

特定在留カードの取得は任意であり、従来の在留カードとマイナンバーカードを別々に所持し続けることも可能です。 

申請は在留期間更新や資格変更などの手続きに合わせて地方出入国在留管理局で行うほか、特別永住者の場合は市区町村の窓口で居住地届出と同時に行うことができます。 

なお、特定在留カードの発行には通常の在留カードより10日程度多くの時間を要し、現時点では空港での即時交付やオンラインでの在留申請システムを通じた申請には対応していません。 

制度の運用開始に合わせて、新たなカードの券面デザインや規定も変更されます。 

表面には氏名、生年月日、性別、国籍、住居地、在留資格などが記載され、通称名も併記されます。

裏面には個人番号が印字される。これまで表面にあった「許可の種類」や「交付年月日」などの情報は、内蔵されるICチップにのみ記録される形となります。 

さらに、16歳未満であっても1歳以上であれば顔写真が表示されるようになるほか、永住者や高度専門職(2号)の有効期間が交付から10年に延長されます。

 

特定在留カードは従来のマイナンバーカードと同様に、マイナ保険証やマイナ免許証としての利用が可能です。 

ただし、免許証として利用する場合は、警察署等で免許情報を付加する別途の手続きが必要となります。

万が一紛失した場合は、まずマイナンバーカードの機能停止手続きを行い、警察に届け出た上で再交付を申請する手順となります。 

同庁は新制度の周知を進めており、在留外国人の生活環境向上と行政運営の円滑化に大きく寄与することが期待されています。

@2026

経営・管理申請が96%減少

去年10月に取得要件が厳格化された「経営・管理ビザ」をめぐり、厳格化後の新たな申請の件数が厳格化前と比べておよそ96%減っていることが分かりました。

「経営・管理ビザ」は、日本で起業する外国人経営者のための在留資格ですが、ペーパーカンパニーを設立し、不正な移住の手段として悪用する事例があるとして、去年10月に取得要件が厳格化されました。

厳格化された要件では、必要な資本金の額が500万円から3000万円に引き上げられ、常勤職員の雇用などが義務付けられました。

この影響で、新規申請の件数が厳格化前の5か月間では1か月平均でおよそ1700件だったのに対し、厳格化後の5か月間ではおよそ70件と、96%ほど減っていることが法務省の発表でわかりました。

一方で、日本で長年働いてきた外国人経営者からは、資本金の引き上げなど厳格化で「帰国を迫られかねない」と不安の声が上がっています。

@2026

アフリカ人難民の帰化認めず

難民認定されたアフリカ人の男性が、日本国籍を取得するための帰化申請を不許可とした国の処分を取り消すよう求めた訴訟の判決で、東京地裁は5月12日、請求を退けました。

日常生活に支障のない日本語能力があったとは認められないとし、国籍取得の要件を満たしていないと判断しました。

判決によると、男性は2013年に日本に入国し、15年に難民と認定されました。

その後、帰化の申請をしましたが、20年と22年にいずれも不許可となりました。

国籍法の帰化要件は日本語能力を規定しておらず、男性側は「法定されていない条件の考慮は許されない」と主張しましたが、岡田幸人裁判長は、同法の規定は必要条件に過ぎず、外国人の帰化を認めるかどうかは国に裁量権があると判断しました。

@2026

不法残留女性が人身取引の被害者

不法残留の状態が約17年続いていたフィリピン人女性が、強制送還処分の取り消しを求めた訴訟の判決で、東京地裁は6月13日、女性を「人身取引の被害者として保護すべき対象だった」と認め、国の処分を取り消しました。 

女性は2004年、群馬県内のフィリピンパブでダンサーとして働くため、半年間の在留資格を得て来日しました。

しかし、経営者にパスポートを取り上げられ、店に約30万ペソ(約60万円)の借金があると告げられた上、客との性行為を要求されたため、店から逃げました。 

その後、叔母のもとへ身を寄せましたが、暴力団員との結婚を強要されそうになり、在留期限を更新できないまま、女性は交際していた日本人男性と車上生活を開始しました。

そして、2022年に不法残留の疑いなどで逮捕され、有罪判決を受けたのちに、東京入管は2023年に女性に退去強制令書を出しました。 

判決はパスポートを取り上げられて売春を強要されそうになった女性の状況について「(性的搾取などを目的とした)人身取引の典型的な事象と似ている」と指摘し、入管が十分な調査や検討をしなかったうえ、その処分は「合理性を明らかに欠き、社会通念上に照らして著しく妥当性を欠く」としました。 

国側は、女性が逮捕後に交際相手の男性と結婚したことについて「長期の不法残留という違法状態の上に築かれ、法的保護に値しない」として処分の正当性を主張しましたが、判決は「長年の共同生活を基礎とした真摯(しんし)な関係」と判断。女性を強制送還すれば、病気を抱えた男性の健康状態に深刻な影響が生じるなどとして、入管の処分は違法だと結論づけました。

@2026

留学生アルバイト運用を厳格化

出入国在留管理庁は、在留資格「留学」に関する運用を大幅に厳格化する方針を固めました。

 今回の措置は「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」に基づき、不法就労の防止および教育の質の維持を目的としています。

4月10日付で各日本語教育機関に対して運用強化が通知され、同月より資格外活動の実態把握が開始されました。

また、同年7月以降には入学時の日本語能力確認も段階的に強化される見通しです。

 新たな運用指針により、日本語教育機関は3カ月に1度の頻度で、留学生の資格外活動(アルバイト)状況を確認することが義務付けられます。

 確認事項には、資格外活動許可の有無、勤務先、業務内容、活動時間が含まれます。

特に複数の就労先を持つ学生については、入管庁からの情報提供に基づき、より慎重な確認が求められます。 

許可条件に違反していると認められる場合、機関は直ちに指導を行い、状況を改善させなければならなりません。

 さらに、指導を行っても改善が見られない場合や、留学生から「雇用主が週28時間を超える勤務を強いている」といった不当な労働環境の報告があった場合など、不法就労が疑われるケースについては、速やかに最寄りの出入国在留管理官署への報告が必要となります。

 

日本語能力の確認基準も大幅に見直されます。

 これまではCEFR・A1相当以上の能力を証明する際、150時間以上の学習歴があれば認められていましたが、2026年7月以降の申請からは、原則として日本語試験の合格証明書、または日本語教育機関による客観的な面接での能力確認が必須となります。

面接はオンラインでも可能ですが、具体的な手法を用いて厳格に確認し、その詳細を申請時に提出しなければなりません。 

 

実施スケジュールと特例

  • 2026年4月~:資格外活動(アルバイト)の実態把握を先行して開始。
  • 2026年7月1日~:在留資格の変更および更新申請における日本語能力確認を適用。
  • 2026年10月期生~:新規の在留資格認定証明書(COE)交付申請に順次適用。

なお、外国の大学等を卒業した者については、現行通り日本語能力の立証を不要とする特例が継続されます。

@2026

上陸拒否者が増加傾向

出入国在留管理庁は2025年における日本への外国人の上陸拒否に関する状況を発表しました。

同年に上陸を拒否された外国人は8546人で、前年と比較して667人(約8.5%)の増加となりました。

上陸拒否者数は新型コロナウイルス感染症の拡大防止のための水際措置が段階的に緩和されたことによる入国者数の増加等に伴い、2021年以降増加傾向にあります。

なお、上陸拒否者とは、口頭審理や法務大臣に対する異議申し立ての結果、我が国からの退去を命じられた者などを指します。 

国籍別ではタイ、インドネシア、中国が上位で カメルーンが急増し、​国籍・地域別に見ると、タイ、インドネシア、中国の上位3か国・地域による上陸拒否者数の合計が3933人となり、全体の46%を占めました。 

上位10か国・地域の推移では、カメルーンが前年の53人から225人へと大幅に増加し、対前年比で324.5%増という顕著な伸びを示しています。

​上陸拒否の理由では、「入国目的に疑義のある事案」が7246人で全体の84.8%を占め、最多となりました。

これは、実際には不法就労活動が目的であるにもかかわらず、観光、短期商用、あるいは親族・知人訪問であると偽って上陸申請を行っている疑いがあります。

次いで、法令違反により1年以上の拘禁刑に処せられたことがあるなどの「上陸拒否事由該当事案」が505人(5.9%)、「有効な査証(ビザ)等を所持していない事案」が111人(1.3%)、偽変造旅券を行使して不法入国容疑で入国警備官に通報され、退去強制手続が執られた事案が5人(0.1%)でした。 

港別の拒否者数は、第1位が成田空港で4628人と全体の54.2%を占め、第2位は羽田空港の1388人(16.2%)、第3位は関西空港の1292人(15.1%)、次いで中部空港が710人(8.3%)、福岡空港が186人(2.2%)の順となっており、これら上位5空港で全体の96%を占める結果となりました。

@2026

外国人による犯罪が増加

2025年7年の来日外国人(永住者などを除く)による犯罪の摘発が2万5480件(前年比16・9%増)、1万2777人(同5・0%増)となり、いずれも3年連続で増加したことが警察庁のまとめで分かりました。

摘発された人の国籍別ではベトナムが4167人と最多で全体の32・6%を占め、ベトナム人による窃盗犯の摘発増加などが要因とみられます。次いで中国人が2062人(16・1%)、フィリピンが714人(5・6%)と続きます。 

在留資格別では、「技能実習」が2812人(22・0%)と最も多く、「短期滞在」が2166人(17・0%)、留学が1521人(11・9%)でした。 

摘発件数の罪種別では、窃盗犯が1万2226件で、刑法犯全体(1万7614件)の69・4%を占めました。 

警察庁によると、近年の傾向として、海外にいる指示役と日本国内の実行役が連携して窃盗や詐欺を行い、盗品を海外に輸出したり、犯罪収益を送金したりするなど、国境を越えた組織犯罪が多発しています。 

20224年~25年、関東地方などのドラッグストアで化粧品が盗まれる被害が相次ぎ、ベトナム人の男女6人が摘発された事件では、ベトナム国内にいる指示役▽日本国内の万引の実行役▽盗品の海外搬送役-など、役割を分担し、高度に組織化されたグループの実態が明らかになりました。 

来日外国人による犯罪の摘発件数は、2005年の4万7865件をピークに減少し、2012年~2020年にかけてはおおむね横ばいで推移しており、2021年から一時減少しましたが、2023年から増加に転じています。

@2026

中国人による「特区民泊」の駆け込み申請

大阪市で「特区民泊」(国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業)の申請が、今月5月の新規申請受け付け終了前の駆け込み需要により急増しています。 

特区民泊の申請を急いでいるのは、土地や家屋を手に入れて急いで工事を進めてきた民泊デベロッパーと思われ、その多くは中国系企業です。 

大阪市の特区民泊は、中国人の移民ビジネスに利用されてきたといわれ、特区民泊の新規申請件数は、コロナ後の2023年8月から25年8月までは月平均130件ほどだったのが、2025年9月から毎月200件を超えるようになりました。 

背景には、2025年9月に同市が「特区民泊の新規申請の受け付けを停止する方針を固めた」と報道されたことがある。10月27日には、横山英幸・大阪市長は「新規申請を2026年5月29日で終了する」と発表しました。 

特区民泊は、通常の民泊とは異なり、年間365日営業できるため、収益を上げやすい。国家戦略特別区域に指定された大阪市では、7929施設(26年1月末時点)が特区民泊として認定され、全国の特区民泊の9割以上が集中します。

中国系の特区民泊は、日本への移住を望む中国人が中国在住のまま大阪市内で不動産を購入し、日本で実態のない資本金500万円の「ペーパーカンパニー」を立ち上げます。

その不動産で同市から特区民泊の認定を受け、民泊経営者として「経営・管理ビザ」を取得させます。

中国人は、民泊の運営は代行業者に任せて、同ビザを取得できたら日本へ移住します。

犯罪でも起こさないかぎり経営管理ビザは更新され、また家族を合法的に日本に呼び寄せて住み続けることができます。 

この一連の流れが移民ビジネスモデル化され、中国人事業者が続々と参入して、コロナ禍明けの2023年ごろから急速に広まりました。 

2022年まで大阪市の特区民泊の申請数は年間200件前後だったのが、2023年は1089件、2024年年は1800件、2025年は2895件と急増しました。 

本社の法人設立時の住所か現住所が大阪市内にあって、外国人が代表取締役の9557社(3月18日時点)の法人登記簿を確認したところ、資本金500万円、もしくは501万円の法人は7637社あった。このうち、法人設立時の代表取締役の住所が中国、香港、マカオの事業者は4441社だった。

そして、そのほぼすべてが経営・管理ビザの取得目的と見られ、同市内の特区民泊の少なくとも49%(25年12月末時点)が中国人、もしくは中国系企業による運営で、最も比率の高い西成区は65.7%になるという。 

形式的な法人設立による在留資格の取得は、国会でも問題視され、昨年10月16日から経営・管理ビザの取得要件が厳格化され、資本金は「500万円以上」から「3000万円以上」に引き上げられた。

こういった経営・管理ビザの取得要件の厳格化によって、外国人による起業は激減しており、法人の設立年次と事業者数は、2023年1660社、2024年2022社、2025年2645社だったが、経営・管理ビザの取得要件が厳格化された25年10月16日を境に、資本金3000万円以上で起業した外国人代表の会社は10数社にとどまります(3月18日時点)。 

しかし、新規申請の受け付けが終了する2026年5月29日が迫っていることから、中国系のデベロッパーは特区民泊用に開発した一戸建てやマンションの買い手が見つからなくても工事が終わり次第、自分たちで申請して、認定を受けるケースが多いと見られます。 

経営・管理ビザの取得要件が厳格化されて以降、資本金を500万円から3000万円以上に増資した企業も50社近く確認されています。 

こうした企業の大半は、日本在住の外国人が起業した会社か、代表取締役がすでに来日して居住している会社と見られます。 

経営・管理ビザの取得要件厳格化によって増資した会社や撤退した企業はまだ少数で、ほとんどの会社は資本金500万円で代表取締役が海外在住のまま、事態の推移を見ている状態です。

今後、日本移住を目指して資本金を3000万円以上に増資するか、あきらめて会社を清算するかの二択しかないでしょう。 

一方、すでに日本へ移住してきた中国人の最大の壁は、ビザの更新です。

これまでは書類審査のみで更新できましたが、今後は経営実態が厳しく審査されます。 

日本に来ても、日本に住み続けられなければ、民泊物件を購入した意味がなくなります。

なかには必死になって事業を継続する人もいると思いますが、移民をあきらめて民泊事業から撤退する人が多いでしょう。 

5月29日までに特区民泊の認定を受ければ、後に高値で転売できる可能性がありますが、海外在住のままペーパーカンパニーを設立して、特区民泊を保有している人たちは、来日しても住み続けることが難しいので、物件を手放す可能性が高いです。 

これまで大阪市の特区民泊は騒音やゴミ捨てなどの問題で周辺住民との軋轢を生んできましたが、今後、物件の転売が増えることで、民泊の管理者との連絡がますますとりづらくなり、住民の生活環境が悪化する可能性もあります。

@2026

経営・管理ビザの厳格化で、中小レストラン困窮

東京の「ガチ中華」界隈に異変が起きています。

マニアックな地方料理を実直に提供してきた個人店が、相次いで看板を下ろしています。

その背景には、2025年10月に実施された外国人経営者向け在留資格「経営・管理ビザ」の劇的な要件厳格化があります。 

2025年5月に板橋区蓮根にオープンした「河南牛肉麺」は、日本では珍しい河南省のローカル麺を提供し、ニッチな人気を誇っていましたが、2026年2月、突如閉店しました。 

中国版インスタグラム「小紅書(RED)」の同店アカウントは、閉店の一因として「経営管理ビザの更新が認められなかった」ことを示唆しています。 

都内大塚で貴州省のライスヌードルを振る舞っていた人気店も、オーナーが2025年末にSNSを通じて譲渡先を募集し、その後ウイグル料理店へとリニューアルされました。

譲渡の直接的な理由は明かされていませんが、経営管理ビザの問題が絡んでいると推測されます。 

これら2つの店に共通するのは、ガチ中華の中でも地方の個性的な料理を届けてきた、小規模な個人経営店であるという点です。

経営・管理ビザは日本で事業の経営や管理に従事する外国人に与えられる在留資格で、通常、1年、3年、5年といった期間ごとに更新が必要となります。 

これまで、経営管理ビザは「資本金500万円以上」などの条件を満たせば、日本語能力や学歴を問わず取得が可能でしたが、この緩やかな基準を悪用して実態のない「ペーパーカンパニー」を設立して、日本への移住(在留資格取得)のみを目的とするケースが激増し、公的扶助の不正受給なども問題視されたことから、2025年10月、政府は抜本的な見直しに踏み切りました。 

改正後の新基準は、資本金が3000万円以上へと跳ね上がったほか、日本人等の常勤スタッフの雇用が必須となり、修士以上の学歴やN2相当の日本語能力が求められるなど、極めて高いハードルが設定されました。

経営管理ビザの厳格化によって、小さな飲食店で真面目に経営を行ってきた外国人が窮地に陥っている事実はあまり知られていません。

2025年10月以降、事務所が自宅兼用であったり、シェアオフィスであったりと、経営の実態が伴っていないと判断された場合は更新が不許可になるケースが増え、新規取得時だけでなく、更新審査の目も明らかに厳しくなっています。

また、在日中国人コミュニティには動揺が広がっており、「アルバイトが許可されない在留資格を持つ者を雇っていた」「一戸建ての一部をオフィスとして申請していた」など、さまざまな理由で更新を拒絶されているケースが増加しています。

さらに個人経営の飲食店にとって致命的なのが、「経営者は経営に専念すべき」という考え方で、オーナーが自ら厨房に立って調理していることが確認された場合、「経営・管理」ではなく「現場労働」とみなされ、更新が拒絶される可能性が極めて高いです。 

大規模なチェーン展開をする店であれば、別事業の利益や資本力で新基準に対応できますが、貴州省や河南省といった日本ではまだなじみの薄い地方料理を「本場の味そのままに伝えたい」と願う熱意ある個人店主ほど、この「3000万円」や「雇用の義務」という壁に突き当たってしまいます。

今回の厳格化が、制度を悪用する不適切な移住への「引き締め」として機能している側面は否定できませんが、真面目に経営してきた外国人店主が資本力で線引きされ、一律に排除される現状は、日本の「食の多様性」にとって大きな損失ではあります。

@2026

迷惑民泊の増加

国内最大の特区民泊地である大阪市では、特区民泊の推進で「違法民泊」が激減した半面、苦情が相次ぐ「迷惑民泊」の増加が問題になっています。 

大阪市には全国にある特区民泊8404施設のうち、94%が集中しています。

「食い倒れの街」として世界的に人気が高く、京都・奈良・兵庫へのアクセスも良好で、大都市の割に地価が安いといった理由から大阪の民泊需要はとりわけ高いとされます。 

大阪市域ではインバウンド(訪日客)の増加が2010年代に顕著になり、無許可の違法民泊の存在が行政課題として浮上した一方で、受け皿となる宿泊施設が足りないという事情もありました。

そこで市が目を付けたのが、国家戦略特区法に基づく特区民泊でした。 

市は18年4月に警察OBらで組織する「違法民泊撲滅チーム」を設置し、18年6月には住宅宿泊事業法(民泊新法)も施行され、特区民泊や、民泊新法に基づく合法的な民泊運営への切り替えを事業者らに呼び掛けました。

市によると、違法民泊が疑われる施設はピーク時には3000を超えていましたが、施策の推進の結果、探すのが難しいほど減った時期もありました。 

違法民泊に代わって、目立つようになったのが迷惑民泊です。

25年には大阪・関西万博が開催されたこともあり、更なるインバウンド需要を見込んだ海外の事業者らがこぞって特区民泊を申請され、行政による監視や指導が追いつかず、ゴミ出しや騒音を巡って近隣住民から苦情が相次ぐようになりました。 

特区民泊の申請は2段階で審査されます。

施設の構造を示す図面や法人登記といった約10種類の提出が求められる書類審査と、保健所職員が施設に赴き、不備がないかを確認する現地調査です。

さらに特区民泊の申請に当たっては、周辺住民への説明会の実施が義務付けられています。 

旅館業法、民泊新法に基づく民泊では、住民説明会は必ずしも求められていませんが、大阪市の担当者は「インバウンドを主な客層として想定し、通年営業が可能な特区民泊は、他の民泊より住民とトラブルになる環境が生じやすいと想定されたため、住民説明会が重要視されている」とされています。

しかし、審査の肝となる住民説明会のチェックのあり方に穴があり、説明会に市が立ち会うわけではなく、書類上の審査のみで、住民への確認もなく、やった体にすることはいくらでも可能です。 

大阪市の特区民泊はスタートからおよそ10年を経て5月末で新規受け付けが停止されます。

昨年、市保健所に新設された「迷惑民泊根絶チーム」は既存の特区民泊の営業実態を調査し、悪質な事業者を抽出し、26年度からは指導に乗り出し、業務改善・停止命令や認定取り消しも検討します。

市は併せて特区民泊の審査基準の厳格化を国に働きかけていく方針です。 

尚、大阪府が所管する府内29市町村の特区民泊も大阪市と同じタイミングで新規受け付けを停止します。

@2026

特区民泊の重点監視対象の指定

規制が緩和されて開業した「特区民泊」をめぐり、大阪市は不適切な運用が認められるなどした「重点監視対象」に市内の2817施設を指定したと明らかにしました

市は2026年より、これらの施設が法令を順守しているかや苦情にどう対応しているかを調べ、必要に応じて認定の取り消しや業務停止・改善命令に踏み切ります。

 

市は昨年11~12月、市内の7312施設にアンケートを実施し、

1.法令違反などの不適切な運用(124施設、疑いも含む)

2.過去に騒音やごみなどに関する複数の苦情(256施設)

3.市への苦情内容とアンケートへの回答内容が不一致(357施設)

といった問題が浮き彫りになりました。

 

緊急時の施設への駆け付けに10分超を要したり、メールやSNSでしか注意喚起をしていなかったりするなどした692施設や、アンケートに回答していない1488施設も加えた、計2817施設(複数の問題が見つかった施設も含む)を重点監視対象に決めました。

それ以外に、市内の特区民泊の約5割が集中する中央、浪速、西成の3区の2070施設を監視対象とします。

 

市保健所は今後、民泊だと分かる看板などが建物の出入り口に設置されているか、苦情に24時間対応しているかといった、法令などの順守状況を調査します。

特に緊急時に10分ほどで駆け付けられる体制が整っているかなど、特区民泊に関する市ガイドラインに沿って運営されているかも確認します。 

大阪市は法令違反が改善されない場合は、昨年11月に策定した行政処分の取り決めに基づき、特区民泊の認定取り消しなどに踏み切る予定です。

そして、今年9月末と来年3月末時点で、監視や指導の状況について公表します。 

また、市は特区民泊のガイドラインを改正し、利用者への注意事項は電話や口頭で説明することや、苦情を申し出た人に対応状況を報告することなども、新たに求めました。 

市には全国の特区民泊の9割超が集中。騒音やごみ出しルールの無視に関する苦情が相次ぎ、市は新規の開業受け付けを今年5月末から停止する方針を決めています。

@2026

特区民泊の認定不許可は1件のみ

全国7府市区町が導入している「特区民泊」を巡り、2016年の制度開始から2026年1月末までにあった1万件超の申請のうち、「不認定」とされたのは1件のみで、ほぼ全件が審査を通過していたことが判明しました。 

特区民泊はインバウンド(訪日客)の宿泊施設不足の解消を一つの目的として始まりましたがが、規制緩和策のため審査基準が過度に甘くなっている可能性がありました。 

特区民泊周辺では騒音やゴミ出しへの苦情が相次いでおり、審査のあり方が問われる事態になっています。 

民泊施設は旅館業法、住宅宿泊事業法(民泊新法)、国家戦略特区法(特区民泊)のいずれかに基づいて運営され、このうち特区民泊は、

1.2泊3日以上の最低宿泊日数

2.25平方メートル以上の居室

3.近隣住民への事前説明

といった要件を満たす必要がありますが、旅館業法よりハードルが低く、営業日数に制限がある民泊新法よりも収益性が高いとされます。 

2016年1月に東京都大田区が先駆けて導入し、現在では大阪府、大阪市、北九州市、新潟市、千葉市、岡山県吉備中央町で申請が可能です。

全国の特区民泊の約9割に当たる7930施設が集中する大阪市では、2016年10月の申請受け付け開始から26年1月末までに1万814件の申請があり、このうち99・4%に当たる1万754件が審査を通過しました。

不認定とされたのは1件で、その理由は居室の床面積が基準を満たしていなかったからで、他に事業者側が自ら申請を取り下げたケースが59件あった。 

大阪市に次いで特区民泊が多い東京都大田区は26年1月末までに413件を認定され、不認定はなく、事業者側の申請取り下げを除いて全申請を認めていました。

これまでに申請の実績がない吉備中央町以外の自治体も全申請を認定しました。 

一方、大阪市では新型コロナウイルス禍が収束した2023年度以降、特区民泊への苦情件数が急上昇し、2023年度は126件でしたが、2025年度は26年1月末現在で956件に達し、過去最多を更新しました。

このため市は特区民泊の新規申請の受け付けを今月5月29日で停止し、悪質な事業者に対して認定の取り消しを含めた行政処分を科す方針を打ち出しています。

@2026

「技人国」での派遣審査が厳格化

入管は、専門性の高い職種に就く在留資格「技術・人文知識・国際業務」について、派遣形態で就労する場合の審査基準を厳格化し、2026年3月9日申請分より新たな運用を開始されました。 

今回の措置は、通訳やエンジニアなどの高度人材としての活動が想定されている同資格保持者が、実際には店舗や工場などで在留資格の範囲外となる「単純労働」に従事させられるケースが散見されることを受けたもので、資格外活動の防止と適正な就労管理を徹底する狙いがあります。 

新制度では認定・更新・変更等の在留諸申請において、従来の労働条件通知書などに加え、派遣元(所属機関)と派遣先企業の双方に対し、申請人の業務内容が適正であることを確約する「誓約書」の提出が新たに義務付けられます。

この誓約書において、両社は「提出書類の内容に虚偽がないこと」及び「在留資格の活動範囲を正しく理解し、当該活動に従事させること」を誓約する必要があります。

また、地方出入国在留管理局による事情聴取や実地調査に応じることも明記されており、もし誓約内容に反する事実や虚偽が判明した場合、以降、当該機関が関与する外国人の在留申請が許可されなくなる可能性があるという重いペナルティも課されます。 

今回の運用変更では申請時点で派遣先が確定していない場合は、許可を出さない方針も明確化されたほか、審査に際しては入管当局が派遣先企業に対して直接、業務内容や活動状況の確認を行う場合があるとしており、企業側のコンプライアンス遵守がより一層強く求められることになります。 

@2026

特定技能の外食産業分野の受け入れを一時停止

特定技能の外食業は飲食店やホテル・旅館のレストランなどで飲食物調理、接客、店舗管理のために働ける外国人材の受入れを可能にする制度です。

特定技能外国人として外食業分野で働くためには、定められた技能水準と日本語能力水準を満たす必要があります。

 

 1号特定技能外国人の場合

「外食業特定技能1号技能測定試験」に合格するとともに、「国際交流基金日本語基礎テスト」または「日本語能力試験(N4以上)」等に合格して、日常生活や業務に必要な日本語能力を有することが証明されなければなりません。 

外食業の特定技能1号が従事する主な業務は以下の通りです。

 

飲食物調理(客に提供する飲食料品の調理、調製、製造を行うもの)

食材仕込み、加熱調理、非加熱調理、調味、盛付け、飲食料品の調製等

 

接客(客に飲食料品を提供するために必要な飲食物調理以外の業務を行うもの)

席への案内、メニュー提案、注文伺い、配膳、下膳、カトラリーセッティング、代金受取り、商品セッティング、商品の受渡し、食器・容器等の回収、予約受付、客席のセッティング、苦情等への対応、給食事業所における提供先との連絡・調整等

 

店舗管理(店舗の運営に必要となる上記2業務以外のもの)

店舗内の衛生管理全般、従業員のシフト管理、求人・雇用に関する事務、従業員の指導・研修に関する事務、予約客情報・顧客情報の管理、レジ・券売機管理、会計事務管理、社内本部・取引事業者・行政等との連絡調整、各種機器・設備のメンテナンス、食材・消耗品・備品の補充、発注、検品又は数量管理、メニューの企画・開発、メニューブック・POP 広告等の作成、宣伝・広告の企画、店舗内外・全体の環境整備、店内オペレーションの改善、作業マニュアルの作成・改訂等

 

想定される関連業務(限定付き)

いずれの場合も店舗において原材料として使用する農林水産物の生産や、客に提供する調理品等以外の物品の販売など、関連業務に付随的に従事することは認められていますが、専ら関連業務のみに従事することは禁止されています。

 

特定技能の外食業分野が必要とされてきた背景

外食業分野において特定技能外国人の受入れが必要とされてきた背景には、深刻化する人手不足という課題があります。

 

外食業では、店舗内調理の機械化やセルフオーダーシステム、セルフレジの導入などの生産性向上の取り組みが進められてはいるものの、人手不足を完全に解消するには至っていません。国内では、女性や高齢者を含む多様な人材を確保するための処遇改善や働き方改革なども継続的に行われていますが、それでもなお現場の労働力は圧倒的に不足しているのが実情です。

こうした状況下で、一定の専門性や技能を有する即戦力の外国人を受け入れることで、サービスを維持してきました。

 

特定技能「外食業分野」受入れ上限の5万人に迫る勢い

外食業分野における特定技能1号の在留者数は、2026年2月末の速報値で約4万6千人に達しています。

現在の増加ペースを踏まえると、5月ごろには2028年度までの受入れ見込数である上限の5万人を超えることが確実な情勢となりました。

 

出入国管理及び難民認定法(入管法)の規定によれば、在留者数が受入れ見込数を超えることが見込まれる場合には、在留資格認定証明書の一時的な交付の停止措置を講じることが定められています。

そのため、農林水産省と出入国在留管理庁は協議の上、4月13日に停止措置を発動する方針を固めました。この決定により、人手不足に悩む多くの外食事業者の採用計画に大きな影響が生じることは避けられません。

 

特定技能「外食業分野」の4月13日以降の在留諸申請に関する対応

2026年4月13日以降に受理された特定技能1号(外食業分野)の在留資格認定証明書交付申請は、すべて「不交付」となります。 

また、日本国内での在留資格変更許可申請についても、同日以降に受理されたものは原則として「不許可」となります。 

4月13日以前に受理した申請は、審査の上、受入れ見込数の範囲内で順次交付されます。

但し、いくつかの例外措置が設けられており、すでに外食業分野で特定技能1号として在留している方が転職等のために行う変更申請は、通常どおり審査されます。 

さらに、医療・福祉施設給食製造作業の技能実習を修了し移行する場合や、すでに特定技能1号移行準備の特定活動の許可を受けている場合の変更申請については、受入れ見込数の範囲内で順次許可される方針です。

なお、4月13日より前に受理された申請については引き続き審査が行われますが、すでに在留している人からの変更申請が優先して処理されるため、認定証明書の新規交付までには相当な遅延が生じることが見込まれています。

@2026

不法残留者は減少

国内に不法残留する外国人が2026年1月1日時点で6万8488人に上ることが、出入国在留管理庁のまとめで分かりました。

これは昨年より6375人(8・5%)減少したことになります。

国籍・地域別ではベトナムの約1万1千人が最多で、タイ、韓国が続きます。 

在留資格別に見ると、本来は観光客らに付与される「短期滞在」の約4万1千人が最多で、「技能実習」「特定活動」「留学」「日本人の配偶者等」の順です。 

また、1年前と比べトルコがカンボジアに代わって9位になり、1年前と比べ上位10カ国・地域のうちスリランカを除く国・地域で減少しました。 

不法残留者は1993年に最多の約29万8千人を記録しましたが、2014年に5万9千人まで減少。近年は7万人前後で推移しています。 

【国籍・地域別の不法残留者】

(1)ベトナム 1万1601人(-2695人)

(2)タイ 1万907人(-430人)

(3)韓国 1万20人(-580人)

(4)中国 5827人(-738人)

(5)フィリピン 4393人(-291人)

(6)インドネシア 4248人(-383人)

(7)台湾 2601人(-382人)

(8)スリランカ 2091人(+48人)

(9)トルコ 1228人(-144人)

(10)カンボジア 1044人(-336人)

 

【在留資格別の不法残留者】

(1)短期滞在 4万1607人(-4127人)

(2)技能実習 9323人(-2181人)

(3)特定活動 7306人(-263人)

(4)留学 2173人(-72人)

(5)日本人の配偶者等 1724人(-26人)

難民申請者数は減少

出入国在留管理庁は2025年の入管統計を発表しました。

同年末の在留外国人数は412万5395人で過去最高を更新し、初めて400万人を突破しました。 

入管難民法違反で国外退去となるなどして実際に出国した外国人は減少する一方、課題とされてきた難民認定申請の処理は迅速化が進みました。 

在留外国人の国籍・地域別の内訳は、中国が93万428人(前年比6・5%増)で最多で、ベトナム68万1100人、韓国40万7341人が続きました。 

在留資格別では最多は永住者の94万7125人(同3・2%増)で、事実上の移民ビザともいわれる「特定技能」は39万296人(同37・2%増)で、最も増え幅が大きいです。 

政府は昨年5月から、「不法滞在者ゼロプラン」を策定し、重大犯罪者などに対して護送官をつけた国費送還の積極的実施や、難民認定申請の処理迅速化を進めています。

入管は、今後約750人への実施を目標とする護送官付きの送還は、前年から69人増の318人ですが、入管難民法違反などが認定され、退去強制と出国命令で送還されたり出国したりした外国人は1万7352人と、前年から627人減少しました。 

難民認定申請者は1万1298人で前年より8・7%減少しましたが、処理数は1万4832人と77・1%増。7年5月末に2万人以上あった未処理数も7年末には約1万6千人に減少しました。

@2026

経営・管理ビザ厳格化で廃業を検討

2025年10月より、経営・管理のビザ発給についての新たな要件では、経営する企業の資本金が従来の500万円から3000万円に引き上げられました。

また、「少なくとも1人の常勤職員を雇用」「経営者または従業員のいずれかが、公的な日本語能力試験や日本の学校卒業などで日本語能力を有することを確認できること」「公認会計士などの専門家による事業計画書の確認」その他の条件も追加されました。 

在留資格の厳格化の目的は、日本に長期滞在することを目的に実体のないダミー会社を設立することを防止することとされますが、日本で実際に事業を展開する外国人経営の会社にも影響が出始めています。 

今年(2026年)3月に東京商工リサーチが、外国人が経営する企業に対してのアンケートを実施し、299社から回答を得た結果、回答した企業の45.2%が経営にすでに何らかの影響が出ていると表明しました。

 その内訳は、27.4%の企業が「増員などで新たな要件を満たすよう努力する」と回答し、また11.7%は「事業の売却または他社との合併を検討」、6.3%は「日本国籍または永住資格を持つ人への経営権の譲渡を計画」、さらに回答した企業の5.3%が「廃業を検討中」と回答しました。 

規模別では、回答した企業の中で大企業20社のうち14社(70.0%)が影響なしとしましたが、中小企業は279社では150社(53.7%)が影響なしと回答しました。 

産業別では、小売業企業の37.5%が「影響なし」と回答した一方で、通信業企業の16.6%、小売業企業では12.5%、サービス業企業では10.1%が、「廃業を検討」せざるを得ない厳しい選択を迫られていることが分かりました。

経営・管理ビザの発給要件の厳格化については、資本金の3000万円への引き上げで「影響を受けた」と回答した企業が44.4%で、最も多く、2024年に日本で新たに設立された会社のうち、95%以上で資本金が1000万円未満で、3000万円を超えた企業はわずかに1%でした。 

要求する資本金を一気に6倍に引き上げたことが、外国人が日本で起業するにあたって、きわめて厳しい「ハードル」になったことは間違いありません。 

その他の厳格化については、「日本語能力」関連で影響が出たと回答した企業は全体の28.8%、「事業計画書」関連では24.4%でした。 

外国人がすでに経営・管理のビザを保有している場合には、今後の更新についてその時点で新基準に完全には適合していなくても、「適合する可能性」に基づいて判断を行うことができるとされますが、このことはビザ更新に臨む外国人にとって簡単なことではなく、小さな企業を営む外国人にとって、新たな基準を満たすことは依然としてきわめて困難です。 

新たなビザ制度についての最大の懸念は、外国人が持つ日本で起業する熱意が失われてしまう可能性があることです。

@2026

「技術・人文知識・国際業務」ビザでの派遣業務の厳格化

2025年6月現在「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を持つ外国人は約45万人おり、「永住者」に次いで取得者が多いビザです。 

このビザは本来なら翻訳・通訳や技術者といったホワイトカラーと呼ばれる職業に対して交付されますが、実際には店舗や工場などで給仕や調理師、部品組み立て作業など、在留資格の範囲外となる「単純労働」に従事しているケースが多くみられます。

これらは本来認められた専門業務ではなく、発覚すれば当該外国人は出入国管理法違反に問われます。 

そこで入管は2026年3月9日より「技術・人文知識・国際業務」の派遣就労において、単純労働防止を目的に派遣元・派遣先双方の誓約書提出が必須にさせました。 

これにより技・人・国ビザ申請(認定・変更・更新)では、従来の契約書や労働条件通知書などに加え、派遣元(所属機関)と派遣先企業の双方に対し、申請人の業務内容が適正であることを確約する「誓約書」の提出が義務付けられました。 

この誓約書では、両社は「提出書類の内容に虚偽がないこと」および「在留資格の活動範囲を正しく理解し、当該活動に従事させること」を誓約する必要があります。 

また、地方出入国在留管理局による事情聴取や実地調査に応じることも明記されており、もし誓約内容に反する事実や虚偽が判明した場合は、以降、当該機関が関与する外国人の在留申請が許可されなくなる可能性があるという重いペナルティも課される。 

今回の運用変更により、入管は申請時点で派遣先が確定していない場合は許可を出さない方針も明確化されたほか、審査に際しては入管当局が派遣先企業に対して直接、業務内容や活動状況の確認を行う場合があるとしており、企業側のコンプライアンス遵守がより一層強く求められることになります。

ビザ手数料の値上げ

法務省は2026年4月10日、外国人の在留許可に必要な手数料について、引き上げ後の目安となる金額を公表しました。

衆院法務委員会は、審査の費用や諸外国の状況を勘案した上で、在留資格の変更や更新の場合は現行の6000円から、在留期間が3か月以下なら1万円程度、期間が5年なら7万円程度に引き上げ、現行で1万円の永住許可は20万円程度とすることを見込んでいることを明らかにしました。

政府は今国会に手数料の上限を引き上げる出入国管理・難民認定法改正案を提出しており、実際の金額は今年度中に政令で定めることになります。

@2026

日本人になりたい中国人

法務署は、2025年(令和7年)に外国人が日本国籍を取得した帰化許可者数は約9258人で、このうち中国人が約3500人と最も多く、国籍別で2年続けて最多だったことを発表しました。

帰化許可の申請者は、年間約1万4千人です。 

同省の資料によると、昭和42年以降で最も多かったのは平成15年の1万7633人で、近年は7千~9千人台で推移しています。

これは、自国の景気など経済状況によって増減する傾向があるといいます。

 

特に中国人の増加は、近年の自国経済の低下や政府対策への不安、更には日本の医療制度や社会保障に対する期待を求めて年々増加しています。 

 

国籍別でみると、これまでは昭和48年を除き韓国・朝鮮からの帰化者が最も多かったですが、2024年(令和6年)には中国人が3122人になり、初めて韓国・朝鮮を上回りました。

2025年も中国が3533人で国籍別で最も多いです。 

 

国籍別の帰化許可者数(2025年) 

(1)中国:3533人

(2)韓国・朝鮮:2017人

(3)ネパール:695人

(4)ブラジル:409人

(5)ベトナム:357人

(6)フィリピン:352人

(7)ミャンマー:273人

(8)スリランカ:248人

(9)バングラデシュ:229人

(10)ペルー:180人

その他:965人

総数:9258人(法務省まとめ)

@2026

 

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退去強制者と難民申請

 

出入国在留管理庁は2025年(令和7年)の入管統計を発表しました。 

同年末の在留外国人数は412万5395人で過去最高を更新し、初めて400万人を突破しました。

また、入管難民法違反で国外退去など実際に出国した外国人は減少する一方で、課題とされてきた難民認定申請の処理は迅速化が進みました。 

在留外国人の国籍・地域別の内訳は、中国人の93万428人(前年比6・5%増)が最多で。ベトナム人が68万1100人、韓国人40万7341人が続きました。 

在留資格別では永住者の94万7125人(同3・2%増)が最多で、事実上の移民ともいわれる「特定技能」は39万296人(同37・2%増)の増加がありました。 

政府は昨年(2025年)5月から、「不法滞在者ゼロプラン」を策定し、重大犯罪者などに対して護送官をつけた国費送還の積極的実施や、難民認定申請の処理迅速化を進めています。

 

入管庁は、護衛官付き退去強制者を年間約750人に目標としていますが、昨年は69人増の318人になります。

ただ、入管難民法違反などが認定され、退去強制と出国命令で送還されたり、出国したりした外国人は1万7352人と、前年から627人減少しました。

 

難民認定申請者は1万1298人で前年より8・7%減少しましたが、処理数は1万4832人と77・1%増しています。

2025年5月末に2万人以上あった未処理数も同年末には約1万6千人に減少しました。

これは、ゼロプランで明らかに難民に該当しない濫用的な申請を適切に振り分けることが可能になり、処理が進んだといえます。

@2026

 

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